アメリカで1月20日、ジョー・バイデン政権が誕生した。ドナルド・トランプ前大統領は、政治経験も軍歴もないワシントン政界のアウトサイダーだった。これに対しバイデンは、1970年代から上院議員を務め、副大統領も経験したワシントン政治究極のインサイダーである。
大統領交代に伴い、アメリカ政治は再び平穏を取り戻したと思う人もいるかもしれない。だが、その平穏はトランプ政権期と比べれば、というものに過ぎない。アメリカ政治の混乱をもたらしてきた分極化と2大政党の対立激化という構造的特徴が解消する見込みはないからである。
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