「民主主義の新たな砦」アフリカに秋波を送るバイデン政権

執筆者:白戸圭一 2021年2月26日
タグ: バイデン
エリア: 北米 アフリカ
バイデン政権はアフリカとどう向かうか(C)AFP=時事

 

 現代の外交分野における複雑かつ困難な課題の1つは、アフリカとどう向き合うかである。

 21世紀のアフリカ経済が成長軌道にあるとはいえ、サハラ砂漠以南アフリカ49カ国のGDP(国内総生産)が世界のGDPに占める割合は、今なお3%程度に過ぎない。貧困、武力紛争、政情不安、政治腐敗などが全大陸的な課題である状況に変わりはなく、アフリカにおけるビジネスで高収益を期待することは現実的ではない。

 短期的に見る限り、アフリカとの付き合いはドナー・投資国サイドの「持ち出し超過」に終わるケースが少なくない。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
白戸圭一(しらとけいいち) 立命館大学国際関係学部教授。1970年生れ。立命館大学大学院国際関係研究科修士課程修了。毎日新聞社の外信部、政治部、ヨハネスブルク支局、北米総局(ワシントン)などで勤務した後、三井物産戦略研究所を経て2018年4月より現職。著書に『ルポ 資源大陸アフリカ』(東洋経済新報社、日本ジャーナリスト会議賞受賞)、『日本人のためのアフリカ入門』(ちくま新書)、『ボコ・ハラム イスラーム国を超えた「史上最悪」のテロ組織』(新潮社)など。京都大学アフリカ地域研究資料センター特任教授、三井物産戦略研究所客員研究員を兼任。
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