「建党・建国100年」を控え習近平が放った“独裁宣言”

執筆者:樋泉克夫 2021年3月6日
タグ: 中国 習近平
エリア: アジア
3月5日に開幕した全人代での習近平総書記(C)EPA=時事

 

 今年の中国全国人民代表大会(全人代)と全国政治協商会議(全国政協)に先立つこと2週間ほどの2月20日、北京で開催された「党史学習教育動員大会」に習近平国家主席は党総書記として臨み、

「まさに今こそ、全党を挙げて党史学習教育を進めるべき時である」

 と語った。 

 現在は建党100年と建国100年の「2つの100年」という奮闘すべき目標が重なり合う時期であればこそ、「歴史問題に関する2つの重要な決議と党中央にかかわる精神」を根拠に、党の歴史的発展の主流と本質を正しく把握し、党史上の重要事件、重要会議、重要人物を正しく認識し科学的に評価すべきである――というのだ。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
樋泉克夫(ひいずみかつお) 愛知県立大学名誉教授。1947年生れ。香港中文大学新亜研究所、中央大学大学院博士課程を経て、外務省専門調査員として在タイ日本大使館勤務(83―85年、88―92年)。98年から愛知県立大学教授を務め、2011年から2017年4月まで愛知大学教授。『「死体」が語る中国文化』(新潮選書)のほか、華僑・華人論、京劇史に関する著書・論文多数。
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