「スコットランド独立」の現実味(下)

スコットランドが要らないイングランド人

執筆者:国末憲人 2021年5月1日
エリア: ヨーロッパ
2020年1月に行われたスコットランド独立を求めるデモ(C)AFP=時事
スコットランド独立問題に強硬姿勢で臨んできたジョンソン政権だが、官邸では内紛が勃発し、国民の心はここにあらず――。お国の一大事に足並みがそろわないイギリス連合王国の存続意義が問われている。 

 

 5月6日に行われるスコットランド自治議会選では、独立と欧州連合(EU)加盟を掲げる現・自治政府与党スコットランド国民党(SNP)の過半数獲得が有力視されている。そうなれば、党首兼第一大臣(首相)のニコラ・スタージョンは、2014年以来となる住民投票の実施を求めるだろう。

 ただ、実際の独立までには多くの障害が立ちはだかっている。

常識を備えた政治家なら二の足を踏む

 北海油田が枯渇に近づき、際立った産業にも乏しいスコットランド経済に、明るい材料は多くない。

カテゴリ: 政治 社会
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執筆者プロフィール
国末憲人 1963年岡山県生まれ。85年大阪大学卒業。87年パリ第2大学新聞研究所を中退し朝日新聞社に入社。パリ支局長、論説委員、GLOBE編集長を経て、現在は朝日新聞ヨーロッパ総局長。著書に『自爆テロリストの正体』『サルコジ』『ミシュラン 三つ星と世界戦略』(いずれも新潮社)、『ポピュリズムに蝕まれるフランス』『イラク戦争の深淵』『巨大「実験国家」EUは生き残れるのか?』(いずれも草思社)、『ユネスコ「無形文化遺産」』(平凡社)、『ポピュリズム化する世界』(プレジデント社)など多数。新著に『テロリストの誕生 イスラム過激派テロの虚像と実像』(草思社)がある。
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