米中貿易交渉の中国側責任者が劉鶴副首相から胡春華副首相に交代する可能性がある、と米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が報じた(5月13日)。
このニュースは中国本土の報道や外交関係者の間では、意外感をもって受け止められている。「胡氏ではまだ役者不足ではないか」というのが、筆者や周囲の率直な感想だ。
目下、米中貿易協議は停滞している。ジョー・バイデン新政権が中国に対し、ドナルド・トランプ前政権と同等か、それ以上に強硬な姿勢で臨んでいるのが原因だろう。2020年2月に発効した米中合意「第1弾」は、半年ごとに合意の進捗状況を高官協議で確認する取り決めだが、昨年8月の電話協議以降は開かれていない。
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