イラン大統領選――分裂した国民の「失望」と「熱狂」

執筆者:飯島健太 2021年6月2日
タグ: イラン
エリア: 中東
テヘランの街中に掲げられたライシ師のポスター(C)EPA=時事
6月18日に投票されるイラン大統領選の候補者が決まった。対米関係で融和政策を進めた8年間の保守穏健派から一変し、反米路線の保守強硬派の返り咲きがすでに確実視されている。国際社会からの注目とは裏腹に、イランでは深い失望と静かな熱狂が入り交じる。国民の不満を背景に体制の危機が指摘される現場で何が起こっているのか――。

 

始まりの日 候補者の登録

 5月11~15日、イランの首都テヘラン中心部のイラン内務省やその周辺の道路は連日、気温30度を超える夏空の下、大勢の人たちでごった返していた。1カ月後に迫った大統領選に立候補を希望する人たちと、その支援者たちが集まっていた。

 イランの大統領は憲法や法律でその要件が定められており、立候補を希望する人たちは選挙を担当する内務省で登録し、最高指導者アリ・ハメネイ師の強い影響下にある護憲評議会の資格審査を通過しなければならない。

カテゴリ: 政治 社会
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執筆者プロフィール
飯島健太 1984年、埼玉生まれ。朝日新聞テヘラン支局長。2007年に入社後、奈良、高松総局を経て大阪社会部(事件・調査報道)、国際報道部に異動。2018年にロンドン大学東洋アフリカ学院(SOAS)国際政治学修士課程を修了し、2020年4月から現職。
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