「ランサムウェア攻撃」に狙われる医療機関――癌治療が中断したニュージーランド

執筆者:松原実穂子 2021年6月5日
タグ: 新型コロナ
エリア: オセアニア
サイバー攻撃を受けたニュージーランドのワイカト地区保健局(HPより)
コロナ禍で医療機関へのサイバー攻撃が急増している。データを「人質」にとって身代金を要求する「ランサムウェア攻撃」と呼ばれる手口だ。ニュージーランドの病院では癌治療に支障が出ているという。

 

 1社に対するサイバー攻撃であっても、社会経済活動や国民生活に大打撃を及ぼし得る。今年5月に発生した米石油パイプライン最大手「コロニアル・パイプライン」事件は、身代金要求型ウイルス(ランサムウェア)攻撃の恐ろしさをまざまざと見せつけた。

 イスラエルのサイバーセキュリティ企業「チェック・ポイント」が今年第1四半期に検知した身代金要求型ウイルス攻撃の被害件数は、前年比で倍増した。中でもとりわけ攻撃を受けているのが医療サービスであり、2番目の電気・ガス・水道などの公共サービスと比べ、週平均で1.85倍と断トツだ。

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執筆者プロフィール
松原実穂子 NTT チーフ・サイバーセキュリティ・ストラテジスト。早稲田大学卒業後、防衛省勤務。米ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院で修士号取得。NTTでサイバーセキュリティに関する対外発信を担当。著書に『サイバーセキュリティ 組織を脅威から守る戦略・人材・インテリジェンス』(新潮社、大川出版賞受賞)。
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