アメリカの民主主義が、1850年代の南北戦争前夜以来、最も重大な試練に直面している。これまでも長い間、党派対立というものが政策をめぐる政治運営の足かせとなってきたが、いまや民主主義の基本原則をめぐる国民の分断を生んでいる。例えば、投票とは誰もが持っている「権利」なのか、選ばれし者だけの「特権」なのか? 投票参加は容易にすべきか厳しくすべきか? 選挙結果を最終的に決着させるのは有権者か為政者か?……といった具合だ。この対立の行方によって、来年の中間選挙で議会の多数派をとる党、そして2024年大統領選挙で誰がホワイトハウスの主となるのかが決まる。
この続きは会員登録をすると読むことができます。
「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン