
写真提供:時事
テントで一晩過ごし、外に出た三人の目に映るのは、かつてとは様変わりした東京湾岸の風景だった。信也は流れた時間の長さと重さを実感する。
[承前]
信也たちは、朝食をとったあと、かつての東京入管の建物の中で、作業について説明を受け、班に振り分けられてから現場に向かうバスに乗った。由奈は、宿泊所の外にある学校で、夕方まで過ごす。
信也と真智は、希望を出していたとおり、資源採取班に組み入れられた。ビルの解体現場から出る電子機器類を分解し、基盤やケーブル、金属パーツ類をはぎ取る作業とのことだった。

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