百円ライターの元祖東海が陥る二度目の窮地

執筆者: 2009年6月号

 使い捨てライターの元祖、東海が静岡県小山町の本社工場を閉鎖、百十五人の本社工場の社員中、七十九人の希望退職を募っている。 同社は、実家が銭湯だったという故新田富夫氏が一九七二年、前身の東海精器を設立。七五年には、使い捨ての百円ライターを考案、「チルチルミチル」の名前で売り出した。瞬く間に高級ライターを蹴散らし、世界を席巻したのは周知のとおり。が、構造が簡単なだけに東南アジア製の安い製品が流入し、九四年に倒産。伊藤忠が再建に取り組んだ後、アメリカ企業に売却された。ところが、再び同社は窮地に陥っているらしい。

カテゴリ: 経済・ビジネス
フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
執筆者プロフィール
  • 24時間
  • 1週間
  • f
back to top