【THE WIDER IMAGE】崩壊と汚染 メキシコの科学者たちがマヤ観光鉄道に警鐘

2023年2月5日
カテゴリ: 環境・エネルギー
エリア: 中南米

トレン・マヤ第4区間建設のために木を切り倒す作業員たち[2022年3月3日、ユカタン州ケマックス、ヌエボ・スカン付近=メキシコ](C)REUTERS/Jose Luis Gonzalez

ユカタン半島のジャングルを貫き、メキシコ最大の観光地カンクンと古代マヤ文明が遺した神殿・宮殿とを結ぶ観光鉄道の建設は、世界で最もユニークな生態系を破壊することが懸念される。調査が不十分なまま開通を急ぐ理由にはロペスオブラドール大統領の政治的思惑が濃厚だが、開発から取り残されてきた南東部の住民から歓迎する声も上がっている。

[メキシコシティ発(ロイター)]メキシコ南部のジャングルには、古代マヤ文明の時代からほとんど手つかずのままという地域がある。

   アンドレス・マヌエル・ロペスオブラドール大統領の目には、政府が建設を進める観光鉄道(トレン・マヤ)が、何世代にもわたって経済的利益から遠ざけられてきた地域とその利益を連結する現代的な方法だと映る。しかし、この鉄道とその拙速な建設は、手つかずの自然やジャングルの底へと延びる太古の洞窟を重大な危険にさらすと、多くの科学者や環境活動家は口を揃える。

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