Weekly北朝鮮『労働新聞』
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2019年よりも厚遇された金正恩訪露(2023年9月17日~9月23日)
9月17日付は、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長がロシア極東のコムソモリスク・ナ・アムーレからウラジオストクに移動したことを報じた。クネビッチ軍用飛行場を参観したほか、太平洋艦隊基地を訪問している。いずれもセルゲイ・ショイグ国防相や海軍司令官が出迎えており、ショイグは午餐で「両国国防省間の親善と協調をさらに進化させていく意志」を披瀝した。その後の金正恩とショイグの会談では、「両国の兵力と国防安全分野の戦略的戦術的協同と協調、相互交流をさらに強化していくうえで提起される実務的諸問題」について建設的な意見交換を行ったという。
夕方になるとマリインスキー劇場沿海州別館でバレエ公演「眠れる森の美女」を参観した。それまでの軍関連施設では軍幹部の随行が目立っていたが、公演には崔善姫(チェ・ソニ)外相のほか、呉秀容(オ・スヨン)党書記、朴泰成(パク・テソン)党書記らテクノクラートも同席した。
18日付も、金正恩がウラジオストク市内の各所を参観したことを報じた。前回首脳会談の開催場所であった極東連邦大学を視察し、自国留学生と記念写真を撮影するなどしている。2015年から東方経済フォーラムの会場にもなっている同大学キャンパスは、2012年に建設されたAPEC(アジア太平洋経済協力会議)開催会場を転用したものだが、当時、中央アジア諸国の労働者に交じって北朝鮮から派遣された労働者も数多く建設事業に携わっていた。……
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