相次ぐミサイル発射を見れば、当面対話路線への転換はありえない。北朝鮮国内では、三男・金正雲への世襲の地ならしは着々と進む。 国連安全保障理事会は六月十二日(日本時間十三日未明)、北朝鮮が五月二十五日に行なった二回目の核実験に対し追加制裁決議案(1874号)を全会一致で採択した。 最大の後ろ盾である中国を激しく非難していた北朝鮮が対応を微妙に変化させたのはそれからだった。直後に出た外務省声明では中国批判が影を潜め、対米非難にターゲットを絞った。そして、すぐさま金永春国防委員会副委員長(人民武力相)を中国へ派遣した。中国側で対応したのは軍幹部だった。
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