【Exclusive】ヘンリー王子と“The Anxious Generation(不安の世代)”の著者が語るソーシャルメディアとメンタルヘルス

10月10日の世界メンタルヘルスデーに当たり、今年3月に“The Anxious Generation(不安の世代)“を上梓した社会心理学者のハイト氏とヘンリー王子の対談が企画された。この企画は『フォーチュン』が動画の配信権を独占している。
ハイト氏が著書で提唱したスマートフォンに関する4つの基本ルールは賛否両論を呼んでいる。同氏はヘンリー王子の意見に強く同意するとともに、自書の前提を次のように説明した。
1995年以降に生まれた(ほぼZ世代と重なる)英語圏の人々の思春期には、強い不安、抑うつ、自傷行為、そして自殺が急増した。特に2010年から2012年にかけての増加は著しいが、それは偶然ではなく、スマートフォンとの出合いがダイレクトにもたらした結果だと考えられるとハイト氏は言う。
「若者たちが旧式の携帯電話からスマートフォンに乗り換えると、メーカーは子どもたちを惹きつけようとインカメラや高速インターネット、無数のアプリなどの開発を競った」
「(自著である)“不安の世代”は、こうした子ども時代の変容がもたらす信じがたい破壊力を理解する一助となる。そして、そんな変容を未然に防いだり、すでにそれに見舞われてしまった人々を助けたりするためにいまできることを考えるべきだ」
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サセックス公爵となったヘンリー王子とハイト氏は、王子がメーガン妃と設立したアーチウェル財団が主催した今年の公開討論“インサイト・セッション”の一環として、ソーシャルメディアとメンタルヘルスについて踏み込んだ対話を交わした。ここではテクノロジーがもたらす衝撃について、若者たちの声が集められた。本稿では、討論のなかでも特に説得力に富んだポイントをお伝えする。

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