「トランプ2.0」の How & Why

Foresight World Watcher's 9+αTips

執筆者:フォーサイト編集部 2024年11月9日
エリア: 北米
「灰色のサイ」がやって来た[トランプ当確の第一報に歓声を上げる支持者たち=2024年11月6日、米フロリダ州ウェストパームビーチ](C)EPA=時事

 今週もお疲れ様でした。複数の米国メディアによれば、第2次トランプ政権への移行チームが気候変動対策の国際枠組み「パリ協定」からの再離脱に向けて動いているそうです。トランプ氏が大統領に返り咲いたら何をするか、2022年11月の大統領選出馬表明以降、様々な角度からアプローチされてきたこのテーマに、これから答え合わせが始まります。

 もちろん「当たった」「外れた」は無意味ですが、議論の筋道は改めて整理しておいたほうがよさそうです。直近の注目の分析に大統領選前の論考も交え、「トランプ2.0」の針路を考えるうえでの重要ポイントを確認します。

 フォーサイト編集部が熟読したい海外メディア記事9本+α、皆様もよろしければご一緒に。

How Trump Will Change the World【Peter D. Feaver/Foreign Affairs/11月6日付】

The Return of Peace Through Strength【Robert C. O'Brien/Foreign Affairs/雑誌版7・8月号】

「灰色のサイ――予想されていたにもかかわらず、実際に起きるとやはり衝撃的な事態――がアメリカの外交政策に激突した。ドナルド・トランプがアメリカ大統領として2期目の当選を果たしたのだ。接戦になるだろうとの世論調査結果にもかかわらず、最終結果はかなり決定的なものとなり、新たな秩序の正確な構成はまだ見えてないものの、その頂点にトランプが君臨することははっきりしている」

 米デューク大教授のピーター・フィーバーは大統領戦後に同「フォーリン・アフェアーズ(FA)」誌サイトに寄せた「トランプは世界をどう変えるか」を、このように書き起こしている。

 第1次トランプ政権が4年にわたって観察され、その後4年にわたって分析されてきたうえに、今回の出馬から当選までの1年も衆目に晒されてきた今、「私たちは[最初のトランプ政権発足前の時点よりはるかに多くの情報を得ている。そのデータがあれば、トランプ氏が2期目に何をしようとするのかについて、ある程度の予測を立てることは可能だ」というのが、論考の前提だ。

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カテゴリ: 政治
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