カナダ産・メキシコ産原油も「トランプ関税」の対象に?

2024年11月28日
エリア: 北米
米国内の製油所は多くがカナダとメキシコからの重質油に適合しており、国内産で代替するのは難しい。ガソリン価格上昇につながりかねない[2024年11月13日、アメリカ・ワシントンDC](C) REUTERS/Brian Snyder
ドナルド・トランプ次期米大統領は、カナダとメキシコからの原油輸入に対しても計画中の25%の輸入関税を適用する意向であることが26日、関係筋の話で明らかになった。この動きに対し、石油業界は消費者、業界、さらには国家安全保障を損ねる可能性があると警鐘を鳴らしている。

[ロイター]米エネルギー省によれば、カナダとメキシコは米国にとって原油輸入の最大の供給元であり、両国からの輸入は米国の精製業者が燃料(ガソリンや暖房用オイルなど)を製造する際に使用する原油の約4分の1を占める。

 米国とカナダの石油業界は、原油はトランプ氏が計画する保護主義的な貿易措置の対象から外れると楽観視していた。これは、多くの米国の製油所が両国からの供給に依存し、その油種に適した設備を持っているためである。

 しかし、匿名を条件に取材に応じたトランプ氏の計画に詳しい関係筋2人によれば、原油は免除されない見通しだという。

 一方、米国最大の石油関連企業のロビー団体は、この関税措置に反対する立場を表明し、トランプ氏との間に珍しい意見の不一致が生じている。

カテゴリ: 経済・ビジネス 政治
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