滑り出しは順風満帆に見える鳩山内閣をどう評価するのか。「事務次官会見禁止」の一件で、当初は「官僚の会見をすべて禁止」を打ち出したものの、メディアからの反発を受け軌道修正に追い込まれた。 私は、内閣発足に先立ち、本誌先月号で「官僚の言論を封じるより、政策決定プロセスを公開すべき」と主張した。その立場から言うと、こうした言論統制的手法は、無意味だ。メディアが官僚の情報発信を期待している中で、無理やり会見を禁止しても、個別の記者ブリーフやオフレコの記者懇などに置き換わるだけだ。むしろ、官僚の側で記者を選んでブリーフするなど、透明度の低下にもつながりかねない。
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