望外の喜びかもしれない。「夢にまで見た」と武田薬品工業の長谷川閑史社長が語った「薬価維持特例」が実現する。中央社会保険医療協議会(中医協)薬価専門部会は「新薬創出・適応外薬解消等促進加算」(仮称)と名前を変えて試行的に導入することにした。薬価維持特例は大手製薬メーカーが二〇〇六年に提唱。一二年度からの導入を要望していた。 〇九年、二年おきの薬価本調査に合わせて議論される時期を迎えた折、医師の診療報酬引き上げを重視する民主党政権の誕生で、見送られるかに見えた。が、中医協の診療側委員が医師会から民主党選任の委員に代わった途端、中医協での議論が活発化。新薬創出加算として、とりあえず一〇年度限りの試行的措置を認めることになったのである。
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