オバマ政権「高官人事」の波紋

執筆者:足立正彦 2010年10月4日
エリア: 北米

 オバマ大統領をホワイトハウスで支えてきた高官らが相次いで辞任したり、辞意を表明したりしている。引責辞任と映ることを避けて、苦戦する中間選挙を前にホワイトハウスを去りつつある。

 大統領首席補佐官のラーム・エマニュエルは今月1日辞任した。リチャード・デイリー市長の後任となるべく、来年2月22日投票のシカゴ市長選に出馬する。後任にはオバマが上院議員時代に首席補佐官を務めたピート・ラウス大統領上級顧問が暫定的に就任する。2008年大統領選でのオバマの勝利に選挙キャンペーン戦略の側面から貢献したデビッド・アクセルロッドも、2012年大統領選再選に向けた準備のため大統領上級顧問を辞任することになった。中間選挙が終われば米国は2年後の2012年大統領選の政治サイクルに突入する。

カテゴリ: 経済・ビジネス
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執筆者プロフィール
足立正彦(あだちまさひこ) 住友商事グローバルリサーチ株式会社シニアアナリスト。1965年生まれ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より、住友商事グローバルリサーチにて、シニアアナリストとして米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当し、17年10月から米州住友商事ワシントン事務所に勤務、20年4月に帰国して現職。
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