中国では来春の全国人民代表大会(全人代=国会)に向け、国務院(政府)首脳をめぐる人事抗争が水面下で動き始めた。
目玉は二〇〇二年に任期を迎える朱鎔基首相の後任となる副首相人事だ。黄菊・上海市共産党委員会書記、李長春・広東省党委書記の二人が副首相に昇格、李嵐清、銭基シン両副首相は政治協商会議副主席に退くことが、どうやら固まった模様だ。
従来、ポスト朱鎔基は温家宝、呉邦国の両副首相が最有力とされていた。ところが、江沢民国家主席は両副首相を飛ばして、来春昇格する黄菊、李長春の二人のいずれかを首相に起用する意向だという。

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