キナ臭くなってきた米軍の対イラク攻撃

執筆者:Foresight 2001年12月号
エリア: 中東 北米

 ブッシュ米大統領はアフガニスタン攻撃に次ぐテロ対策の第二段階として、イラク攻撃計画を策定するよう国防総省などに指示、内外に波紋を呼んでいる。中心になっているのは、フランクス米中東軍司令官。米軍がイラクの主要軍事施設を空爆、イラク反体制組織やクルド族、イスラム教シーア派勢力が米軍の協力を得て、南部と北部で武装蜂起する構想が有力とされる。フセイン政権打倒のため、米地上軍を投入する選択肢も検討されている模様だ。 この構想を推進しているのはタカ派のウルフォウィッツ国防副長官とウルジー元CIA長官で、ウルジー氏が各地のイラク亡命者グループと連携を取っている。同時多発テロについてイラクの関与を示す明確な証拠はないため、国連の大量破壊兵器査察拒否を口実にするとみられる。

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