「公務員人件費2割削減」先送りへ

執筆者:原英史 2011年1月12日
カテゴリ: 政治

 

今朝の読売新聞に、「公務員人件費2割削減」先送りへ、との記事が掲載されている。

報道によれば、マニフェストで公約した「2013年度までに2割削減」が実現困難となったため、「2013年度までに2割削減のメドをつける」に修正することで関係閣僚が一致したという。

修正後の文言は、官僚文学みたいだが、「2013年度までにやるのは、メドをつけるところまで。本当に削減するのは、もっと先」ということなのだろう。

どこまで正確な話かはともかく、こうした結果になるのは、当然のことだ。当サイトで何度か指摘してきたように、「給与削減は不十分」、「出先機関改革などの人員削減も、不十分な上に、法案提出を先延ばし(2012年通常国会に法案提出、2014年度から実施)」しているのだから、「給与」×「人数」の「人件費」が減るわけがない。

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執筆者プロフィール
原英史(はらえいじ) 1966(昭和41)年生まれ。東京大学卒・シカゴ大学大学院修了。経済産業省などを経て2009年「株式会社政策工房」設立。政府の規制改革推進会議委員、国家戦略特区ワーキンググループ座長代理、大阪府・市特別顧問などを務める。著書に『岩盤規制―誰が成長を阻むのか―』、『国家の怠慢』(新潮新書)など。
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