ニューヨークより──「9・11」を語る文法を日本は持っているか

執筆者:池内恵 2011年9月8日
タグ: 日本

 今、ニューヨークに来ている。金曜夜から週末にかけて、NHKのBS1「ワールドWave トゥナイト」の「9・11事件から10周年」を記念した特集に解説で参加するためである。

 ここまで来るのにも、まっすぐ太平洋を渡ってきたのではない。今月初めに東京を出て、イスタンブル経由でまずカイロに行き、ロンドンにも立ち寄って、地球を半周してニューヨークにたどり着いた。

 その過程で、知識人や活動家、宗教家などにインタビューをして撮影した。それらは短いVTRとして下記の番組の中で使われるはずだが、編集をするのは私ではないので、非常に長い間話したうちの、どの部分が切り取られて、どのように意味づけられるのか、一視聴者として楽しみにしている。

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執筆者プロフィール
池内恵(いけうちさとし) 東京大学先端科学技術研究センター グローバルセキュリティ・宗教分野教授。1973年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程単位取得退学。日本貿易振興機構アジア経済研究所研究員、国際日本文化研究センター准教授を経て、2008年10月より東京大学先端科学技術研究センター准教授、2018年10月より現職。著書に『現代アラブの社会思想』(講談社現代新書、2002年大佛次郎論壇賞)、『イスラーム世界の論じ方』(中央公論新社、2009年サントリー学芸賞)、『イスラーム国の衝撃』(文春新書)、『【中東大混迷を解く】 サイクス=ピコ協定 百年の呪縛』 (新潮選書)、 本誌連載をまとめた『中東 危機の震源を読む』(同)などがある。個人ブログ「中東・イスラーム学の風姿花伝」(http://ikeuchisatoshi.com/)。
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