ロシアのイズベスチヤ紙は9月14日付で、ロシア財務省に近い筋の話として、ロシア政府が北朝鮮の対ロ債務計約110億ドル(約8450億円)の9割を帳消しにし、残る1割を北朝鮮での共同事業に充てることで事実上、全債務を帳消しにする方針を固めたと報じた。
しかし、同紙は「ロシア財務省は、協議は再開されたが(全額帳消しなどの)決定は今のところ、なされていない」としているとも報じ、債務帳消しが最終合意ではないことも指摘している。
8月31日の記事(「ロシアを巻き込んだ金正日の「生き残り戦略」」)でもお伝えしたように、ロシアと北朝鮮の経済協力はこの債務問題が決着しないと前に進めない。天然ガスのパイプライン敷設や鉄道連結が進展に向けて動き出している中で、ロシアも北朝鮮も債務問題での合意を急いでいるのは事実だ。
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