女性がプーチンを追い詰める

執筆者:名越健郎 2012年1月1日
エリア: ヨーロッパ

 下院選挙の不正に抗議するロシアの反プーチン運動では、女性の存在感が目立っている。12月10日と24日の抗議集会を映像で見ると、女性が参加者の約半数を占めている印象だ。24日のモスクワ・サハロフ通りでの10万人集会では約20人が演説したが、そのうち女性が3人いた。

 その1人が、プーチン首相と親しいテレビキャスターのクセニア・ソプチャクさんだった。彼女はプーチン首相の恩師、故ソプチャク元サンクトペテルブルク市長の長女。プーチン氏は急進改革派のソプチャク市長の下で副市長として政治活動に着手した。いわば恩人であり、プーチン氏はソプチャク家と家族ぐるみの付き合いだった。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
名越健郎(なごしけんろう) 1953年岡山県生まれ。東京外国語大学ロシア語科卒業。時事通信社に入社、外信部、バンコク支局、モスクワ支局、ワシントン支局、外信部長、編集局次長、仙台支社長を歴任。2011年、同社退社。拓殖大学海外事情研究所教授。国際教養大学特任教授を経て、2022年から拓殖大学特任教授。著書に、『秘密資金の戦後政党史』(新潮選書)、『ジョークで読む世界ウラ事情』(日経プレミアシリーズ)、『独裁者プーチン』(文春新書)など。
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