王兵監督の「無言歌」を渋谷で観る

執筆者:野嶋剛 2012年2月29日
タグ: 毛沢東 中国 台湾

 週末の渋谷、道玄坂、ラブホに入っていく人たちをちらちらみながら、足を踏み入れたのは映画館。中国映画の新鋭、王兵(ワン・ビン)監督の「無言歌」を観た。

この映画、映画館で観たくて、再上映を待っていた。結論から言うと、本当に見てよかった。

とにかくゴビ砂漠の空の青さ、大地の茶色がコントラストになって、その設定そのものに圧倒されてしまう。

主人公の顔や名前は正直最後まで全然頭に入ってこなかったが、そんなのはかなりどうでもいいように作られた映画で、人間の尊厳とは何かを考えてくれ!というワン・ビンの叫びが全編を貫く作品だった。

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執筆者プロフィール
野嶋剛 1968年生れ。ジャーナリスト。上智大学新聞学科卒。大学在学中に香港中文大学に留学。92年朝日新聞社入社後、佐賀支局、中国・アモイ大学留学、西部社会部を経て、シンガポール支局長や台北支局長として中国や台湾、アジア関連の報道に携わる。2016年4月からフリーに。著書に『イラク戦争従軍記』(朝日新聞社)、『ふたつの故宮博物院』(新潮選書)、『謎の名画・清明上河図』(勉誠出版)、『銀輪の巨人ジャイアント』(東洋経済新報社)、『ラスト・バタリオン 蒋介石と日本軍人たち』(講談社)、『認識・TAIWAN・電影 映画で知る台湾』(明石書店)、『台湾とは何か』(ちくま新書)、『タイワニーズ 故郷喪失者の物語』(小学館)など。訳書に『チャイニーズ・ライフ』(明石書店)。最新刊は『なぜ台湾は新型コロナウイルスを防げたのか』(扶桑社新書)。公式HPは https://nojimatsuyoshi.com
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