6月21日に会期末を迎える通常国会最終盤での最大の焦点は、言うまでもなく消費税増税を含む一体改革法案を審議する衆院社会保障・税一体改革特別委員会での与野党攻防である。ここが勝負どころと踏んだ自民党は、この委員会のメンバーに伊吹文明元幹事長(当選9回)、野田毅元自治相(同13回)、町村信孝元官房長官(同10回)ら派閥領袖や閣僚経験者の重量級議員を起用した。
その中でも、特別委員会運営における野党側の代表者である筆頭理事に就任したのは、よく言えば経験豊富で知恵が働く、悪く言えばうるさ型で頑固者として知られる伊吹氏である。
民主党が伊吹氏への対応にてこずることは間違いない。伊吹氏はすでに「特別委では私が幹事長と国会対策委員長を兼ねる」と独裁を宣言。さらに、審議日程の調整でごねて民主党を困惑させている。ただ、特別委を混乱させて法案を潰してしまえばいいという単純な考えの持ち主ではない。
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