橋下徹大阪市長による文楽協会への補助金削減案は、厳しい財政状況の中、公的機関が文化の助成にどのように取り組むのか、という難しい問題を提起した。
これは危機の最中の欧州でも大きな問題だ。この地図をご覧いただきたい。英ガーディアン紙が、仏ル・モンド紙、スペインのエル・パイス紙、伊ラ・スタンパ紙、南ドイツ新聞、ポーランドのガゼタ・ヴィボルチャ紙の協力を得て、緊縮財政による各国の文化予算削減の様子をインタラクティブな地図にしたものである。
大学、美術館、オーケストラ、オペラ、バレエなど、どの国の、どの文化施設が、どういう影響を受けたのか、ピンをクリックすると詳細が出てくる。文化省そのものを廃止したポルトガルをはじめ、びっしりと打たれたピンで欧州地図は埋もれてしまうほどだが、その中で驚くほど地図がきれいなのがフランスである。

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