日本国内に住むブラジル国籍者の数が減り続けている。ピーク時の2007年には約32万人に達していたが、11年末現在で21万人程度まで落ち込んだ。他国籍の外国人と比べても、急減ぶりが際立つ。
ブラジル国籍者の大半は日系ブラジル人だ。その多くが製造業で派遣労働者として働いてきた。しかし、人員削減や生産拠点の海外移転が相次いだ結果、失業した日系ブラジル人の帰国ラッシュが起きているのだ。
そもそも、なぜ日系ブラジル人が増えたのか。それはバブル期に人手不足が深刻化したからだ。1990年に出入国管理及び難民認定法(入管法)が改正され、日系人の日本での就労、さらには定住・永住も可能になった。以降、南米出身者を中心に日本への出稼ぎが急増したが、とりわけ多く来日したのが日系ブラジル人だった。
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