第5回アフリカ開発会議(TICAD V)が近づいてきて(6月1日から横浜で開催される)、このところほぼ毎日、どこかで講演したり会議に出たりしている。いまもホテルの部屋でこれを書いている。
2008年のTICAD IVで企業がTICADに初めて参加し、援助政策のなかに官民連携が謳われて、その後も日本企業のアフリカ進出が進んだ。今回も「アフリカをどう援助するか」といったかつてのテーマはほとんど見られず、アフリカビジネスに関する質問や議論が多い。そこでよく目にし、耳にするのが、世界各地域のなかで唯一2%を超えているアフリカの人口増加率と、若年人口比率の高さを、アフリカの魅力として売り込む論調である。老齢化する日本と東アジアとは対照的に、アフリカは膨大な人口ボーナスによって祝福されているという主張だ。
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