「インサイダー」を重用する第2期オバマ政権

執筆者:足立正彦 2013年6月16日
エリア: 北米

 バラク・オバマ大統領は、6月10日、古巣であるプリンストン大学での教鞭生活に戻ることになったアラン・クルーガー米国経済諮問委員会(CEA)委員長の後任に、ジェイソン・ファーマン・ホワイトハウス国家経済会議(NEC)筆頭副議長を指名した。42歳の若さだ。オバマ大統領は、今年5月2日には、ロン・カーク米国通商代表(USTR)の後任に、マイケル・フロマン大統領補佐官兼国家安全保障顧問代理(国際経済問題担当)を任命している。オバマ大統領がハーバード大学ロースクール在学中に同校の法律専門誌「Harvard Law Review」のアフリカ系米国人初の編集長に就任していた当時、フロマン氏はオバマ氏とともに編集に従事していた同級生であった。ファーマン氏を次期CEA委員長に指名したことで、第2期オバマ政権は経済・通商政策チームの主要人事の指名をほぼ完了したことになる。

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執筆者プロフィール
足立正彦(あだちまさひこ) 住友商事グローバルリサーチ株式会社シニアアナリスト。1965年生まれ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より、住友商事グローバルリサーチにて、シニアアナリストとして米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当し、17年10月から米州住友商事ワシントン事務所に勤務、20年4月に帰国して現職。
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