堕ちゆく世界の迷走
(35)
「ねじれ」の後に「ゆるみ」が来るのか
子供のころに入った遊園地の鏡の間。ようやく迷路から抜け出たと思ったら、再び元の部屋に舞い戻ってしまったものだ。日本の政治と経済のそのような悪夢がようやく終わったのだろうか。悪夢を招きよせた責任者を挙げていけばキリがない。
なぜあんな男に惚れてしまったのだろう。あるいは、あんな女に。色恋沙汰の破談に際し、人はそんな自己嫌悪に陥るものだ。2009年の衆院選で民主党に票を投じた多くの日本人が抱いているのも、そんな感情だろう。
自己嫌悪の結果は、棄権である。都議会選に続き、7月21日の参院選でも民主党に対する破壊的投票行動が起きた。リベラル(希釈化した左翼)派のメディアは「有権者の意識の低下」を嘆くが、とんでもない。ご自身の仲間が民意に見捨てられたに過ぎない。

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