ついに柿谷曜一朗が日本代表でデビューした。初出場で初得点に始まり、優勝を決める劇的な決勝点まで決めて。
キリンのように細長い体と首を揺らめかせながら姿勢よく走り、ウェーブを描くような細かな緩急を交えた動きで相手を翻弄し、足もとはおろか体のあらゆる部位でのボール扱いに長け、正確無比なキックを持ち、視野が広く、ポジション取りにも優れている。どこを取っても、圧倒的な才能があふれている逸材だ。17歳の時点で、すぐにでも日本代表を背負って立つ選手として、脚光を浴びていた。私が柿谷の名を頭に刻んだのも、そのころだった。

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