立志伝を書いてもらえなかった男

執筆者:喜文康隆 2005年9月号
タグ: 日本 アメリカ

「投機家は、企業の着実な流れに浮かぶ泡沫としてならば、なんの害も与えないであろう。しかし、企業が投機の渦巻のなかの泡沫となると、事態は重大である」(J. M. ケインズ『雇用・利子および貨幣の一般理論』)     * バブルの時代にリゾート王と呼ばれ、日本長期信用銀行(現・新生銀行)消滅のトリガーを引いた男。「イ・アイ・イ」グループの高橋治則が亡くなった。七月十八日、くも膜下出血による五十九歳の死。一九九五年六月二十七日に背任容疑で逮捕、一審、二審とも有罪判決を受け、最高裁の判断を待つ身だった。

カテゴリ: 経済・ビジネス
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