12月13日、霞が関の財務省4階にある会議室のテーブルを、日本の金融業界の先行きを左右するキーマンたちが取り囲んでいた。「金融・資本市場活性化有識者会合」。金融分野の成長戦略をまとめる目的で、金融庁と財務省が設置したものだ。メンバーは大物ぞろい。伊藤隆敏・東京大学大学院教授を座長役に、日本投資顧問業協会の岩間陽一郎会長、三井住友フィナンシャルグループの奥正之会長、三菱商事の小島順彦会長、日本取引所グループの斉藤惇最高経営責任者(CEO)らが名を連ねた 。この日は、提言を麻生太郎副総理兼財務相兼金融担当相に手渡す日で、金融庁から畑中龍太郎長官、財務省から木下康司事務次官、日本銀行から田中洋樹理事らが同席していた。
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