2013年はアフリカ情勢の先行きが読みにくい年だった。年末は、白戸圭一さんが詳しく報じてくれた中央アフリカの内戦と南ス-ダンでの紛争勃発で締めくくられた感がある。ソマリア情勢にようやく回復の兆しが見えてきたところで、新たな火種がまたアフリカ大陸に着火した。中央アフリカという「幻影国家」と南スーダンという「バラック国家」、どちらもサブサハラ・アフリカの危うい統治構造を象徴している。両国は隣り合わせだ。中央アフリカは宗教紛争、南スーダンは部族紛争の様相だが、もしかしたら背後に共通する策動があるのかもしれない。アフリカに確固たる自由民主主義国家を築こうとしたネルソン・マンデラの死は、彼の怒りを買うような出来事で葬送された。
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