ドイツのメルケル政権発足で政界から身を引いたシュレーダー前首相が、ロシアからドイツや英国などに天然ガスを供給するパイプラインを建設する独露合弁企業の経営責任者に就任した。現役時代に築いたプーチン大統領との緊密な関係を活用し、“ロシア・カード”で欧州政財界に影響力を及ぼす思惑とみられる。 このパイプラインはバルト海の海底を通り、全長千二百キロ、総工費五十億ドル以上に及ぶ巨大プロジェクト。ウクライナやバルト諸国を経由せず、市場である西欧に直結させることで、資源大国としてのロシアの力を拡大する狙いがある。
この続きは会員登録をすると読むことができます。
「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン