国際論壇レビュー
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クリミア併合を傍観「地政学的均衡」狙うオバマの「危険な世界観」

 ウクライナのヤツェニュク首相は支援を求めたが…… (C)EPA=時事
ウクライナのヤツェニュク首相は支援を求めたが…… (C)EPA=時事

 旧ソ連帝国の失地回復(レコンキスタ)なのか。ウクライナ・クリミア半島併合へと向かうプーチン・ロシア大統領を指して、ドイツのメルケル首相は「まるで違う世界に生きている」とつぶやいた。ケリー米国務長官は「21世紀に19世紀の行動をとっている」と批判した。評論家づらはやめてほしい、とこの2人に対しては言いたい。

 手前勝手な「失地回復」に乗り出した核大国に、「唯一の超大国」も欧州の覇者も手をこまねく。国際社会も打つ手がない。だとすれば、尖閣諸島や南シナ海で中国が一歩踏み出したとき、どうなるか――。安倍晋三首相をはじめ、アジアのリーダーたちは不安を募らせているはずだ。

カテゴリ: 政治 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
会田弘継 関西大学客員教授、ジャーナリスト。1951年生まれ。東京外語大英米語科卒。共同通信ジュネーブ支局長、ワシントン支局長、論説委員長などを務め、現在は共同通信客員論税委員、関西大学客員教授。近著に『破綻するアメリカ』(岩波現代全書)、『トランプ現象とアメリカ保守思想』(左右社)、『増補改訂版 追跡・アメリカの思想家たち』(中公文庫)など。訳書にフランシス・フクヤマ著『政治の衰退』(講談社)など。
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