オバマの「サウジ訪問」隠れた争点は「エジプト」
米国のオバマ大統領はオランダ・ハーグやベルギー・ブリュッセルなどを歴訪したその足で、3月28日にサウジアラビアのリヤードを訪問する。サウジ訪問では、この厄介な同盟国との緊張を緩和し、同盟の紐帯を結び直せるかが注目される。
オバマの前回のサウジ訪問は、2009年6月に遡る。期日は6月3日。あの有名になったエジプトの6月4日のカイロ演説の前日である。サウジ訪問の方はほとんど注目されず、短時間立ち寄っただけだった。今となってはオバマの大統領就任の際の対中東政策への期待も、カイロ演説の熱狂も、遠い昔の出来事に感じられる。訪問を派手に宣伝する必要もなかった、安定したサウジとの関係もまた、隔世の感がある。

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