どうして政治家はいつもいつも馬鹿なことを言うのだろう。民主党の代表選で「正々堂々と選挙で戦うべきだ」と言った同じ人が「あとにしこりを残さないようにしなければならない」などと話し合いのほうがいいようなことを言う。町内会の会長を選ぼうとしているのではない。政治は権力闘争だということを忘れてしまっているから、こんな寝ぼけたことをほざいているのだ。 ともあれ、小沢一郎が代表に選ばれた。小沢氏と敬称をつけると違う人物のようになってしまう。いまやその存在感は極めて矮小化されたとはいえ、戦後政治史を語るとき、とりわけ田中角栄、竹下登以降の政治を小沢一郎抜きに語ることはできない。蠅子は十年前ぐらいまでははっきりとした「小沢嫌い」だった。

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