ようやく公的資金返済の“入口”にたどり着きそうなりそなグループ。だが、組織の中は問題だらけで――。「銀行を良くするために、あなたの力を貸して頂けませんか」 メガバンクを執行役員で退職したA氏のもとにこんな話が舞い込んできたのは、昨年のこと。ヘッドハンターとして足を運んできたのは、六月二十七日に就任から満三年を迎える、りそなホールディングス(グループの持ち株会社)の細谷英二会長だった。面識こそあれ決して親しい間柄ではないA氏に対し、細谷氏は「(三兆円近い公的資金に支えられる)りそなグループの再建に力を貸して欲しい」と懇願したばかりか、「将来、自分の後継者になって欲しい」とまで言ったという。
この続きは会員登録をすると読むことができます。
「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン