インテリジェンス・ナウ
謎だらけのニヤゾフ大統領「急死」ガス大国トルクメニスタンは誰の手に
昨年末、トルクメニスタンの独裁者ニヤゾフ大統領(六六)が急死した。一時流れた「ロシアの陰謀説」に根拠はないが、「荒唐無稽」と即断できないほど微妙な問題が隠されているようだ。 後継を選ぶ大統領選挙は二月十一日。世界第五位の天然ガス埋蔵量を擁し、戦略的な要衝に位置するこの国の帰趨は、国際情勢に重大な影響を与える。 死因は「急性心不全」と発表された。もともと心臓に問題があり、一九九七年ドイツで心臓バイパス手術を受けている。だが、死の二カ月前は、昨年十月二十四日にドイツ人心臓専門医が率いる七人の医師団が定期検査し、「異常なし」だった。十一月初めドイツのシュタインマイヤー外相、同二十三日日本の斎藤泰雄駐ロシア大使と会談、死の三日前には欧州連合(EU)高官とも会った。健康悪化の情報は伝えられていなかった。
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