カジノを「隔離」する無菌国家シンガポールのジレンマ

執筆者:山田敏弘 2007年2月号
タグ: 中国 香港 日本
エリア: アジア

[シンガポール発]昨年十二月八日、シンガポール政府は、国内二つ目となるカジノリゾートの開発権をマレーシアのカジノ運営大手「ゲンティン・インターナショナル」が獲得したと発表した。ゲンティングループを率いるのはアジア屈指の華僑である林梧桐。マレーシアで唯一のカジノを運営する同社は、第一弾の入札で敗れたものの第二弾の落札でアジアに新たな橋頭堡を得た。建設費約五十二億シンガポール・ドル(=SD・約四千億円)をつぎこみ、二〇一〇年にはシンガポール南部の観光地セントーサ島に「ユニバーサル・スタジオ」や六つのホテルなどを含む総合リゾート施設を誕生させる。

カテゴリ: 経済・ビジネス
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執筆者プロフィール
山田敏弘(やまだとしひろ) 国際情勢アナリスト、国際ジャーナリスト、日本大学客員研究員。講談社、ロイター通信社、ニューズウィーク日本版、MIT(マサチューセッツ工科大学)フルブライトフェローを経てフリーに。著書に『モンスター 暗躍する次のアルカイダ』(中央公論新社)、『ハリウッド検視ファイル トーマス野口の遺言』(新潮社)、『ゼロデイ 米中露サイバー戦争が世界を破壊する』(文藝春秋)、『CIAスパイ養成官』(新潮社)、『サイバー戦争の今』(KKベストセラーズ)、『世界のスパイから喰いモノにされる日本』(講談社)、『死体格差 異状死17万人の衝撃』(新潮社)、『プーチンと習近平 独裁者のサイバー戦争』(文春新書)。公式YouTube「山田敏弘 SPYチャンネル」 (https://www.youtube.com/channel/UCVITNlkbLneMV-C9FxzMmEA)も更新中
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