目分量で言うのだが、古今東西の文学の少なくとも半分は、男が女をどう思うかを書いている。書き手は圧倒的に男の方が多いし、男は思い込みの激しい性だから、女を神や天使になぞらえる。悪魔にも描く。むろん女を「産む機械」以下だと断じる作家もいる。 発言のキワドイ部分を文脈から抜き出され、袋叩きになった大臣は気の毒だが、いくら「冗談だが」と断ったにせよ彼の軽率さには驚く。 七月参院選という天下分け目の合戦に備え、小沢一郎氏はすでに単騎戦場を駆け回り、あちこちで安倍勢の足軽雑兵の首級を挙げては大音声に勝ち名乗りを上げている。なにもわざわざ、彼の前に進み出て首さしのべる必要なかろうに、と思う。

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