不法就労者が支える「世界のトヨタ」

執筆者:出井康博 2007年11月号
エリア: アジア

 販売台数でGM(ゼネラル・モーターズ)を抜き、世界一の自動車メーカーとなったトヨタ自動車の本拠地、愛知県豊田市――。 市街地ながら人通りの多くない一角で、安っぽいネオンが光を放つ。ドアを開けると、出迎えてくれるのはずらりと並んだアジア系の女性たち。だだっ広い店内の中央に設けられたステージでは、初老の男性とホステスが身体を寄せ合いデュエットに興じている。天下のトヨタのイメージとは縁遠い、そんな外国人パブが、フィリピン出身のクリスティーナさん(仮名・二八)の仕事場だ。 豊田市は、東海地方を中心に点在する「外国人集住都市」のひとつである。約四十万の人口に占める外国人の割合は四%近い。しかも、その数にはクリスティーナさんのような不法就労者は含まれていない。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
出井康博 1965年、岡山県生れ。ジャーナリスト。早稲田大学政治経済学部卒。英字紙『日経ウィークリー』記者、米国黒人問題専門のシンクタンク「政治経済研究ジョイント・センター」(ワシントンDC)を経てフリーに。著書に、本サイト連載を大幅加筆した『ルポ ニッポン絶望工場」(講談社+α新書)、『長寿大国の虚構 外国人介護士の現場を追う』(新潮社)、『松下政経塾とは何か』(新潮新書)など。最新刊は『移民クライシス 偽装留学生、奴隷労働の最前線』(角川新書)
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