官僚主導に姿を変えた「総合取引所」の危うさ

執筆者: 2008年2月号
タグ: 安倍晋三 中国

金融・資本市場改革の目玉として登場した総合取引所構想。大反対していた役人が豹変した理由は、やっぱり天下り先の確保だった。 一月四日、兜町の東京証券取引所。晴れ着姿の女性も交じる例年通りの華やかな雰囲気で行なわれた大発会の式典に、東証グループの社長として初めての新年を迎えた斉藤惇氏は異例のスピーチで臨んだ。「わが国は市場としての魅力を失いつつある。一刻も早く具体的な筋道を描くことが不可欠だ」――。 縁起をかつぐ兜町(シマ)のめでたい口開けに、危機感を煽らねばならなかったのには、相応のわけがある。原油高騰を背景にしたオイルマネーが世界を駆け巡り、新興市場ばかりか欧米の主要市場も活況を呈するなかで、日本市場には世界のおカネが入ってこない。いわば「日本パッシング(素通り)」とも言える状況に直面しているのだ。

カテゴリ: 経済・ビジネス 金融
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