「馬」と出るか「謝」と出るかで変わる台湾の運命

執筆者:野嶋剛 2008年4月号
エリア: アジア

[台北発]「馬」が逃げている。三月二十二日の台湾総統選を前に、野党国民党の馬英九候補は、与党民進党の謝長廷候補の追い上げを受けながらもリードを保ったまま、最終コーナーを回った。謝氏は陳水扁政権下の八年間で陳氏に反発して離反した勢力の再結集に全力を挙げる一方で、馬氏の米国グリーンカード(永住権)の取得歴を執拗に追及し、一月の立法院選で民進党が歴史的大敗を喫した頃から比べ、確実に差を詰めた。だが、馬氏側近は断言する。「二〇〇四年の総統選での陳水扁銃撃事件に匹敵する大事件が起きない限り、馬英九は逃げ切れる」

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執筆者プロフィール
野嶋剛 1968年生れ。ジャーナリスト。上智大学新聞学科卒。大学在学中に香港中文大学に留学。92年朝日新聞社入社後、佐賀支局、中国・アモイ大学留学、西部社会部を経て、シンガポール支局長や台北支局長として中国や台湾、アジア関連の報道に携わる。2016年4月からフリーに。著書に『イラク戦争従軍記』(朝日新聞社)、『ふたつの故宮博物院』(新潮選書)、『謎の名画・清明上河図』(勉誠出版)、『銀輪の巨人ジャイアント』(東洋経済新報社)、『ラスト・バタリオン 蒋介石と日本軍人たち』(講談社)、『認識・TAIWAN・電影 映画で知る台湾』(明石書店)、『台湾とは何か』(ちくま新書)、『タイワニーズ 故郷喪失者の物語』(小学館)、『なぜ台湾は新型コロナウイルスを防げたのか』(扶桑社新書)など。訳書に『チャイニーズ・ライフ』(明石書店)。最新刊は『香港とは何か』(ちくま新書)。公式HPは https://nojimatsuyoshi.com
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