十一月四日の投票日まで三カ月を切った。果たしてオバマは、労働者階級の白人有権者の票も獲得することができるのだろうか。[ワシントン発]バラク・オバマは当初、『ハーバード・ロー・レビュー』編集長というポストに、さほど興味をもってはいなかった。 時は一九九〇年、大学院を修了したら、シカゴでの貧しい人々を助ける仕事に戻るつもりでいたからだ。政治にも関心があった。いずれにせよ、ハーバード大学法科大学院が発行する法律専門誌の編集長がいかに輝かしい経歴になるとしても、有名法律事務所に就職するのでもない限り、自分のキャリアには関係ないと思っていたのだ。だが、締め切り間際、友人たちの説得に負け、十九人目の候補に名乗りをあげた。
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