タイ陸軍がロシア製多目的ヘリコプター「Mi17(ミル17)」を六機導入する方針を決めた。タイ陸軍がロシア製のヘリコプターを調達するのは初めてで、これまでタイ軍に主要兵器を売却してきた米軍需産業やタイ軍と良好な関係を保つ米軍関係者などが、背景や真意を探る動きを活発化させているという。 タイ陸軍のアヌポン司令官はロシア製ヘリ導入の理由として、「価格が手頃なこと、タイ軍のニーズに合致していること」を挙げている。確かに、タイ陸軍が以前導入を検討していた米シコルスキー社製の「UH60(ブラックホーク)」に較べると、Mi17は三分の一の価格ながら搭載人員は三倍と「お得な買い物」ではある。しかし、Mi17は初飛行一九七五年の旧式のヘリコプターだ。

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