中国のリスク回避に台湾を活用できるか

執筆者:野嶋剛 2010年10月19日
タグ: 中国 台湾 日本

台湾の対中窓口トップである江丙坤氏が来日し、きのう、都内でECFA後の中台関係について講演しました。江氏は、私が台北支局の在任中に何度もインタビューした人物で、日本語も堪能なベテラン政治家です。ECFAは中台間で6月に署名され、9月に発効した自由貿易協定で、関税をゼロに引き下げ、投資や金融などでも自由化を進めるものです。

2008年の馬英九政権の登場後、中台関係の改善によって台湾は中国経済から多大な利益を享受し、経済パフォーマンスは上向きになりつつあります。今後もECFAによって台湾経済の中国進出、中国との一体化が加速するでしょう。

カテゴリ: 経済・ビジネス
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執筆者プロフィール
野嶋剛(のじまつよし) 1968年生れ。ジャーナリスト。上智大学新聞学科卒。大学在学中に香港中文大学に留学。92年朝日新聞社入社後、佐賀支局、中国・アモイ大学留学、西部社会部を経て、シンガポール支局長や台北支局長として中国や台湾、アジア関連の報道に携わる。2016年4月からフリーに。著書に『イラク戦争従軍記』(朝日新聞社)、『ふたつの故宮博物院』(新潮選書)、『謎の名画・清明上河図』(勉誠出版)、『銀輪の巨人ジャイアント』(東洋経済新報社)、『ラスト・バタリオン 蒋介石と日本軍人たち』(講談社)、『認識・TAIWAN・電影 映画で知る台湾』(明石書店)、『台湾とは何か』(ちくま新書)、『タイワニーズ 故郷喪失者の物語』(小学館)、『なぜ台湾は新型コロナウイルスを防げたのか』(扶桑社新書)など。訳書に『チャイニーズ・ライフ』(明石書店)。最新刊は『香港とは何か』(ちくま新書)。公式HPは https://nojimatsuyoshi.com
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